第2回 仙台

開催概要

日時:
2022年3月4日(金)14:00~18:00 会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式
会場:
仙台市男女共同参画推進センター エル・ソーラ仙台 大研修室
定員:
会場参加 20名、オンライン参加20名
対象:
企業、就労支援機関、精神科医療機関、行政機関など、精神・発達障害者の就労をサポートする全てのみなさま

プログラム

14:00~14:10 開会あいさつ
NPO法人全国精神保健職親会(vfoster) 理事長 中川 均
14:10~14:35 事例発表①
株式会社ミクシィ・エンパワーメント 宇高 邦弘 氏
14:35~15:00 事例発表②
Rickeyクルーズ あすと長町 千葉 弥生 氏
15:10~17:00 グループディスカッション
17:00~17:30 まとめ・フリーディスカッション
17:55~ 閉会あいさつ
NPO法人全国精神保健職親会 常務理事 大場 俊孝

  • 背景1
  • Rickeyクルーズ あすと長町 千葉 弥生 氏
  • 第2回仙台ワークショップPDF

報告資料

ミクシィ パワーポイント

事例発表:Rickeyクルーズ あすと長町 千葉 弥生 氏

レポート:NPO法人全国精神保健職親会 三原 卓司

 第1回目の仙台ワークショップはオンライン開催となりましたが、第2回目は会場開催も実現し、オンライン参加とのハイブリッド開催となりました。
プログラムでは、グループディスカッションで沢山意見交換したいとの現地メンバーからの要望を踏まえ、ここにたっぷり2時間の枠を確保しました。
各グループからの発表や全体での意見交換も1時間近くの時間枠を確保し、こうした研修会ではなかなか見られない白熱した議論が交わされました。

事例発表①:株式会社ミクシィ・エンパワーメント 宇高 邦弘 氏

 ミクシィ・エンパワーメントは、日本初のSNSサービスを運営する株式会社ミクシィの特例子会社です。
事業運営では従業員の自主的・自律的な行動を大切にしており、業務の進捗管理や研修、ミーティングなどでも、管理職が介入するのではなく、従業員自ら主体的に取り組まれているとのこと。
しかし、自主性に任せる範囲の設定など、多くの試行錯誤や失敗もあったそうで、どのような仕組みづくりをすれば皆が働きやすい環境になるか、今なお試行錯誤の連続だそうです。
 また、外部の支援機関や教育機関とのつながりでは、就職候補者と会社が求める人材像のミスマッチを防ぐ為に、しっかりコミュニケーションを図っていく重要性への指摘をいただきました。
そして最後に、これまでの関係機関とのつながりを通じた経験から、以下の提案をいただきました。

■就労支援機関との連携
 支援機関によってさまざまな特色や得意領域があると感じる。
これらは支援機関同士がお互いに学び合うことで、お互いの支援の幅が広がり、もっと多様なサポートが可能になるのではないか。

■教育機関との連携
 IT技術の進んだ今日、PCスキルがあると将来の可能性も大きく広がる。
パソコンへの興味は1つの素質で、例えば何かのアプリが「好き」という感覚はとても大切。
それらを日々使うことも大切。もし学校側にサポートを提供する資源が十分でなければ、企業に相談することも可能。
そして、ここでも複数の企業が協力できれば、可能性はもっと広がるのでは?
- このご発表は発表資料のPDFを掲載していますので、そちらと併せてご覧ください -

事例発表②:Rickeyクルーズ あすと長町 千葉 弥生氏

 Rickeyクルーズは、株式会社ミツイが宮城県内で展開している就労移行支援事業所です。
ご発表では、求人応募前の企業見学や企業実習の重要性についてご紹介いただきました。
見学と実習の両方を行った方の就職後1年の職場定着率が87%台であったのに対して、いずれも行わなかった方たちではわずか11%台という集計結果は、衝撃的と言えるのではないでしょうか。
 そして、紹介事例は企業実習を経て就職したものの体調を崩して入院した方のケースでした。
退院後、企業担当者のみならず、ご家族、医療機関、相談支援事業所などとの情報共有や連携を通じて、職場復帰を果たされたとのこと。
しかし、復職後は支援密度を敢えて徐々に下げていき、雇用企業のナチュラルサポートに移行していけるような働きかけを本人にも企業にも行っていったという事例でした。
- このご発表は動画でも公開しておりますので、そちらもご参考ください -

グループディスカッション

 第2回目の仙台ワークショップで目玉プログラムとなったグループディスカッション。
久しぶりに対面で意見交換ができたことを喜ぶ声と、立場の違う方たちとの意見交換はやはり学びになるとの意見を沢山いただきました。
特に支援職の方には、企業からの視点に参考になる点が沢山あるようでした。
一方で、設定時間を長くしたグループディスカッションでは、進行役の役割が重要であり、そうした運営上の工夫や事前準備がもっと必要ではないか、との改善意見もいただきました。
いただいたご意見は今後のワークショップ開催で十分参考にさせていただきたいと思います。